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ひとりちょっとづつ運動参加者募集!
 
 最近、私の中ではやっている運動があります。それは「ひとりちょっとづつ運動」。スポーツという意味の運動ではなくて、活動という意味のほうです。

  どんなものかというと、例えば会社の廊下に紙くずが落ちていたとします。そこを通るほとんどの人は、それが視界に入ったとしても気にとめることなく、その場を離れると思います。そこでその紙くずを気にとめてみるのが「ひとりちょっとづつ運動」。落ちている紙くずが視界に入ったら、ちょっと気にとめて拾ってみる。ちょっと見渡してゴミ箱を見つけてみる。ちょっとそのゴミ箱までいって捨ててみる。そんなひとりのちょっとした気持ちを行動にするのが「ひとりちょっとづつ運動」です。

  この運動を始めたきっかけは、駅のホームのかたすみで靴に踏まれてクシャクシャのドロドロになっていたハンカチを見つけたことでした。ハンカチは可愛いキャラクターもので、そのキャラクターから考えるとおそらく小学校低学年の女の子のものではないかと思います。そこへその女の子が、ハンカチを探しに来ることを想像してみました。その女の子はクシャクシャのドロドロになったハンカチを見つけ、とても悲しそうな表情を浮かべています。そんな映像が頭に浮かんだのでした。もし、誰かがそれに気をとめて、せめて椅子の上にでも置いておけば、彼女はそんな悲しい思いをせずにすんだにちがいない。そう思ったとき私の「ひとりちょっとづつ運動」は始まったのです。それを拾うのは誰かではなく、私が見つけたら私がそうするべきだと思ったからです。
  最初は、気がついてもなかなか行動に移せませんでした。でも、ちょっと勇気を出して行動に移してみると、意外とすんなりと体が動いてくれました。それは、かけていたブレーキがはずれたような感じでした。それからは、自分ができる範囲での「ひとりちょっとづつ運動」を続けています。

  でも、これは一日一善的に良い行いをしようということではないんですよ。そうするべきだと思ったらそうするのが当然でしょう、という考え方なんです。もしよかったらあなたも参加してみませんか。参加といっても集会を開くとか何かの会を作るわけじゃないんですけどね。いろんなところで、そんな考え方で行動する人がひとりでも増えていったら、小さな水玉がつながり大きくなって、だんだん大きな水たまりができていくように、ひとりのちょっとがつながると、気持ちの良い空気が世界にどんどん広がっていくような気がするんです。あなたも明日から、ちょっと何かをやってみませんか。
2000/02/08
 
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